よもぎ餅やわらび餅など、春の息吹を感じさせるお菓子が出てきます。雛祭りのお菓子は引千切(ひちぎり)やひなあられ、菱餅などが定番でしょう。
ひっちぎりは、小豆餡をよもぎ団子皮で包むか、または、よもぎ餅の中央のくぼませた部分に置く菓子である。角のようなところは、ちぎったときにできるのである。
これは戴餅に由来するが、いずれにしても子供の生育を祝うための餅である。
京都では子供出産の時に女児ならば、これを婿方の家に贈る風習があったらしい。
現在、三色に作る引千切は、雛祭りの菓子の第一である。
笹屋伊織の引千切が人気で、ちょっと可愛らしい形をしていますね。
早春を告げる蕨。金沢・吉はしの蕨餅は、蕨の地下茎から取る蕨粉を表皮にして餡を包み、きな粉をまぶした素朴なお餅です。
豊臣秀長公から「兄の豊臣秀吉公をもてなす茶会をするから何か珍しい菓子を作るように」と命じられました。 粒餡を餅で包みきな粉をまぶしたお菓子を献上したところ秀吉公はたいそうお気に召され、天正年間(1580年代)に「鶯餅」の御銘を頂戴しました。 一説には全国の鶯餅の原型ともいわれております。 時がたち、本家菊屋が御城之大門を出て町人街の1件目にある事からいつしか、お城の入口で売っているお餅から「御城之口餅」と通称が付きます。
青色のきんとん仕上げの上部に黄色のそぼろを散らせて、菜の花が一面に咲き誇った野辺の様子を銘にちなんでいる。 菜種は、油菜の花で黄色い十字花。このごろは一月頃から出回るが、茶の方では利休忌までは席に入れないことになっている。