梅にちなんだ菓子が、一足早い春を運びます。節分の席には、豆落雁をお多福の顔にかたどったお菓子も喜ばれます。
節分のお菓子というと、道明寺でこし餡(あん)を包んだお餅を竹の皮で巻き、俵に見立てた鍵善良房(かぎぜんよしふさ)のお菓子「福俵」がよく出されます。桝に見立てた木箱に入れれば、何とも福々しい節分のお菓子になります。煎りたての大豆を挽いたきな粉をまぶしていただけば、心に春が来たような幸せな心持になるのではないでしょうか。
豊臣秀吉が「鶯餅」と名付けて400年続く奈良名物でうぐいす餅の原型ともいわれております。秀長が「本家菊屋」という和菓子屋に珍菓を作らせところ、現在の鶯餅の原型が献上されました。鶯餅の本家である「本家菊屋」では、御城之口餅(おしろのくちもち)として現在も販売されています
塩漬けにした紫蘇の葉であんこもちを包んだ和菓子です。明治32年、小松宮家が静岡の森町・栄正堂菓子舗を訪れた際に召し上がり、栄誉として「梅衣」と名付けられました。その後、明治43年には明治天皇よりご用命があり、昭和の始めまで何度か皇室からのご用命をうけたそうです。
節分の時だけしか食べることができない幻の和菓子が須賀神社にはあります。 それが「須賀多餅」で、大徳屋本舗さんという和菓子屋さんが節分の2月2日~3日のみ販売するという和菓子のことです。 大徳屋本舗さんが作る求肥(ぎゅうひ)でくるんだこし餡の和菓子で、柚子と梅による香り付けがされています。 白くもちもちとした見た目から「須賀多餅(すがたもち)を食べるともち肌になる」と言われているので、これも女性に人気がある授与品です。