千利休の茶の湯の心得を記した「南方録」にも、茶花に関する覚書の一部に、以下のような教えがあるそうです。
花生にいけぬ花、狂歌に、
「花入れに入れざるはちんちやうげ
太山しきみにけいとうの花
女郎花ざくろかうほね金銭花」
(沈丁花、深山樒(みやましきみ)、けいとう(鶏頭)、女郎花(おみなえし)、ざくろ(柘榴)、河骨(かわほね)、金銭花、せんれい花 のこと)
しかし、これも絶対的なものではなく、古い時代には使われていた記録もあったり、また、時代とともに禁花に対する考え方も変わってきているようです。
三月三日の「ひな祭り」は、「桃の節句」ともいわれ、ひな人形や桃の花を飾り 女の子の健やかな成長と幸せを祈りお祝いする行事です。
桃は中国原産で、古来から邪気を払い長寿を約束する仙木、仙花とされています。
桃の花の美しさは「紅(くれない)にほふ」と讃えられる女性の象徴。雛祭りには欠かせませんね。
1695 年元禄 8 年には伊藤伊兵衛が親子2代で「花壇地錦抄」1719年には「広益地 錦抄」が発刊されて、1813年には椿以外の園芸植物を含めて増補出版され、椿の品 種は200種でしたが今に残る品種は「おきの波」ほか20種ぐらいで、人間の好みは 時代によって変わる証のようです。