日本文化体験教室|さくら 京都

花入

花入

花入を知って茶道をもっと味わう!種類ごとの特徴や選ぶ際のポイントなど

茶席に飾る花を活ける器のことを、茶の湯の世界では「花入(はないれ)」と呼びます。
茶事にて、懐石の後、後座が始まるまで客が一度席を立ち、露地の腰掛けに出る茶事をことを「中立ち(なかだち)」と言います。
中立ちのある茶事は正式な茶事とされ、初座(しょざ)の床の間に書画が掛けられるのに対し、後座(ござ)では花が飾られます。
中立ちを略した茶事や大寄せの茶会では、床の間に掛物と花入が共に飾られることもあり、「諸荘り(もろかざり)」といいます。
諸荘りでは床の形状や掛物の種類によって花入の位置に、花入の位によって使用する薄板にルールがあります。

茶道で使う花入の焼き物の種類について知る!

金属・陶磁器・竹・籠・

花入の材質は大変多く、銅などの金属器、陶器、磁器、竹、籠、瓢、木などがあり、同じ素材でも形状や意匠が多彩です。 遊環の有無、口造りや耳、焼き物では釉薬や模様、絵など、目でも様々な模様を楽しめます。茶道具としての花入は新しい発想も生み出す土壌となりました。 竹の花入の創作や籠、瓢(ふくべ)など、様々な趣向を取り入れた時代ならではの展開を見せ、見立て道具としてのおもしろさを鑑賞することも醍醐味といえます。

鶴首

金属

わび茶の世界を完成させた千利休が京都の楽家に作らせたのがはじまりとされる「楽焼」。
てごねで成形しているためわずかなゆがみがありますが、あたたかみと深い味わいがあります。
楽焼は茶道のために考えられたつくりなのも特徴。
「茶筌摺り(ちゃせんずり)」という底が広くなったつくりで茶筌が回しやすくお茶を点てやすいほか、飲み口がやや内向きになっていて、飲むときにお茶が器の外にたれず、美しく飲めるなどの工夫が施されています。
色の違いによって「黒楽」、「赤楽」などがあります。

陶磁器

陶磁器

位が高いとされるのが金属製のものと中国製の陶磁器製の花入で、日本製の釉薬(ゆうやく)の掛かった陶磁器、釉薬の掛かっていない陶磁器と続きます。

竹

竹は真竹の使用が多く細工物に適しています。竹節を利用したり歪みやしみなど竹花入の見所で、尺八のような「寸切」「一重切」「二重物」などといった姿形、個性の表現を愉しむことができます。

籠

竹や籐(とう)、藤づるなどを編んで作られた花入れで籠の形をしたものを総称して「籠花入れ」と呼んでいます。(竹籠、籐籠など)

瓢花入

瓢花入(ふくべはないれ)は、自然の瓢箪の芯をくりぬいて花入に仕立てたものです。