元伯宗旦は 利休さんよりも さらに深く 侘茶を追求した人物です。
表千家八代家元 啐硺斎は 60歳で隠居して 宗旦を名乗りますが、
その折に 「木槿にも恥じず二畳に大あぐら」 という句を残しました。
夏の暑さにも疲れを知らない木槿。
毎日新しい花を1ヶ月以上も つけ続けますが、 一つ一つは1日限りの 命が短い花です。
そのはかなさが 一期一会の茶道の精神に合致することから、茶人の間では 最も好まれる 夏の茶花 になっています。
色も 種類も 豊富なので、花が少ない季節に大変 重宝な存在です。
中心部が少し赤いだけの 一重の白い花を 千家三代 元伯宗旦が好んだと伝えられており、その花を 宗旦木槿と呼んでいます。