現在、日本では普段ボールペン、鉛筆が手紙や文書を書く筆記用具として使用されていますが、
書道は古来の筆記用具である筆と墨を用いて漢字やかな文字を芸術的に表現する日本の伝統文化の一つです。
また、書道は、文字の整い具合の他、筆の運び方、墨の濃淡、全体の配置の美しさといった観点から鑑賞するものです。
日本の学校では小学校から書道の初歩を勉強する「習字」という授業がありますので、
「書きぞめ」をお正月の行事としておうちでされていた方も多いのではないでしょうか。
書道はもともと中国で発達したものですが、日本では6-7世紀頃に筆、墨、紙の作り方などとともに中国から伝えられてから本格的に始まりました。当時、日本の指導者であった貴族や武士には不可欠な教養とされました。
書道には漢字や、かなの一点一画を正確に書き、方正な形にまとめる書体の「楷書(かいしょ)」、楷書の点・画をくずした「行書(ぎょうしょ)」、
曲線を多用し流動性に富む最も自由な書体の「草書(そうしょ)」といった様々な書き方があり、
書道を学ぶことで1つの文字を丁寧に書き、書き順には、筆の運びに意味があることを理解することができます。
普段は学校や仕事、家事などでなかなかゆっくり時間がとれない方も、外国人のお客様と一緒に、
またはご家族やご友人と一緒に京都へ来られた思い出に、好きな日本の言葉をご自分でぜひ書いてみてください。