檜扇は、アヤメ科の植物で、扇を開いたような葉の姿が特徴です。
古代、檜扇は悪霊退散に用いられたことから、怨霊の怒りを鎮めるために始められた祇園祭には特に“祭花”として檜扇が欠かせないものとされてきました。
夏に橙色や黄色の花を咲かせるこの花は、お祭りの風物の一つとしてよく民家の軒先などに飾られていたのですが、
昨今は少なくなってきたようです。
夏の暑さにも疲れを知らない木槿。
毎日新しい花を1ヶ月以上も つけ続けますが、 一つ一つは1日限りの 命が短い花です。
そのはかなさが 一期一会の華道の精神に合致することから、茶人の間では 最も好まれる 夏の生け花 になっています。
色も 種類も 豊富なので、花が少ない季節に大変 重宝な存在です。
中心部が少し赤いだけの 一重の白い花を 千家三代 元伯宗旦が好んだと伝えられており、その花を 宗旦木槿と呼んでいます。