フジバカマ(藤袴)は、園芸店で市販されている園芸用用土で問題なく育ちます。
あらかじめ堆肥など元肥をよく混ぜ込んでおきましょう。
フジバカマ(藤袴)の鉢植えは表土が乾いたらたっぷりと与えます。
地植えの場合は基本的に必要ありません。
フジバカマ(藤袴)の開花時期にあたる8月前後に追肥を行います。急激に与えると逆に適応しきれず弱ってしまうので、ゆっくり浸透する液体肥料を選ぶと良いでしょう。リン酸、窒素の多い化性肥料で追肥を行います。緩やかに効果を出したい場合は粒、粉状の追肥を選ぶと良いです。
フジバカマ(藤袴)が、開花する夏に多く発生する害虫は「タバココナジラミ」です。羽を持っているので飛来しフジバカマ(藤袴)に寄生します。付着するのは葉の裏側なので、夏の時期にはよく葉裏を見て害虫が付着していないかを確認しましょう。放置していると葉から吸引され最悪枯れてしまいます。殺虫剤で予防するか、葉に付着したら葉ごと切り落とすなどで対策しましょう。
フジバカマ(藤袴)の鉢植え、地植えの場合は苗よりも一回りから二回り大きい鉢または土の深さに掘ると良いでしょう。根っこが良く伸びる為です。窮屈で成長が止まらないようにしてあげましょう。盆栽として育てる場合は水の浅く張れる鉢を選び、根っこを少々剪定してから植え付けを行います。
フジバカマ(藤袴)は、成長期前後に剪定を行います。ぐんぐん伸びる草丈を放置していると、そのまま伸びて栄養分を持って行ってしまい、花や実を育てる分の栄養までなくなってしまうのです。ある程度伸びたら好きな高さにまで切り戻し剪定を行いましょう。
鉢に合わせてコンパクトにまとまる性質があるので、ミニ観葉や盆栽にぴったりです。
ツワブキ(石蕗)の植え替えは、真夏と真冬を避けた気候のいい時に行います。
フジバカマ(藤袴)の種まきは春前に行います。プランターまたは、ポットを用意し等間隔に開けて種を蒔きます。水やりを怠らず、日光を十分に浴びせると約1か月で発芽します。ある程度成長したらお好きな鉢に植え替えを行いましょう。
葉の中心部から花茎を伸ばし、その先に黄色や白の花が咲きます。
花後はタンポポのような綿毛になります。
フジバカマ(藤袴)は、挿し木で増やすことが出来ます。
フジバカマ(藤袴)の魅力は花が枯れた後にもあるのです!花が咲いている間はその美しさを目で楽しませてくれますが、枯れた後は花で楽しませてくれます。実はフジバカマ(藤袴)は、枯れて乾燥させるととても良い匂いを生成するのです。乾燥させてからでないと発しない匂いがあり、これが桜餅に似た爽やかで甘い匂いなのです。なので、フジバカマ(藤袴)が枯れてもドライフラワーを作り二度楽しむ人もいらっしゃるのです。また、乾燥させたフジバカマ(藤袴)を小さく砕き、袋に入れるとあっという間に匂い袋に。良い匂いを持ち歩けるのは気分が向上しますね。
フジバカマ(藤袴)は、遥か昔から日本に存在していました。その証拠に、日本最古の和歌集と言われる「万葉集」にフジバカマ(藤袴)の歌が掲載されているのです。秋の七草を呼んだ歌。いかに生活の近くにフジバカマ(藤袴)が生息していたかがわかりますね。また与謝野晶子が訳しその物語の面白さから今日まで日本で読み継がれている物語「源氏物語」にもフジバカマ(藤袴)が登場しています。これは源氏物語中の作品名として使用されています。勿論作中でも想い人に求愛するためにフジバカマ(藤袴)を使用する様子が描かれていますよ。文学を通して見えてくるフジバカマ(藤袴)も美しいですね。